100万円を米国株投資で1億円にするのを目指し、運用実績を公開するブログ @ IB証券 ( インタラクティブ・ブローカーズ証券 )

100万円を米国株投資で1億円にするのを目指し、運用実績を公開するブログです。IB証券 ( インタラクティブ・ブローカーズ証券 )を利用しています。

唯一の出入り口なのに…住宅地の橋が突然封鎖 実は私有物「1200万円で買い取るか、2万円の通行料を」

痛いニュースから引用。

橋の東側の住宅地の住民にとって、他に車で地域外に出る道はない。住民らは警察に通報し、所有者に申し入れた末、約1時間後に封鎖が解かれた。以降も、20年9月までに計8回、封鎖と解除が繰り返された。

19年12月、所有者が説明会を開き、「個人所有なので自治体の修繕対象にはならない。1200万円で自治会に橋を売却するので、神戸市に移管してほしい」と提案があった。できない場合、自動車2万円、小型オートバイ5千円などの月額通行料を取るという代案も提示した。

唯一の出入り口なのに…住宅地の橋が突然封鎖 実は私有物「買い取るか、通行料を」(神戸新聞NEXT) - Yahoo!ニュース

住民側は提案を受け入れなかった。住民の1人は「これまで当たり前のように通っていた橋。急に所有者が現れて、『お金を払え』と言われても」と話す。所有者は「事故があっても責任が取れない」とし、代案提示から約20日後、橋の封鎖に踏み切った。

その後、橋は封鎖と解除を繰り返す。神戸北署によると、「住民の生活権があるので、往来妨害罪にあたる可能性がある」と所有者に説明し、現在は、車1台分のスペースを空けてもらっているという。一方、住民側がバリケードを勝手に解くと、器物損壊罪にあたる可能性があるという。

所有者は神戸新聞社の取材に「橋は17年に前の所有者から1200万円で購入した。なぜ無料で市に移管しないといけないのか」と主張。橋の封鎖について「万が一、老朽化した橋が落ちて死者が出たら私の責任になる。住民が費用を負担しないと言うので封鎖しようとした」と話す。

 

あー、こりゃあ、所有者側が泣きを見るパターンだ。

民法210条~213条の囲繞地通行権(通行地役権)と、民法717条の土地工作物責任の合わせ技だ。

 

ポイントは、

  1. 「橋の東側の住宅地の住民にとって、他に車で地域外に出る道はない。」と、
  2. 「万が一、老朽化した橋が落ちて死者が出たら私の責任になる。」の、2点

1.については、「所有者が泣くしか無い」が結論になる。だって、所有者の橋を渡らなきゃ、公道に出られないんだろ?ということは、住人は「当然に」所有者の橋を利用する権利がある。これを民法では「囲繞地通行権」という。囲繞地(いにょうち)ってのは、他人の土地を通らなきゃ公道に出られない土地のこと(民法210条)。

2.については、同じく「所有者が泣くしか無い」が結論になる。根拠条文は、民法717条にある。この民法717条ってのは血も涙もねー、極悪な条文が書いてある。

f:id:Tar0suke_jp:20210323184643j:plain

  1. 土地の工作物の設置又は保存に瑕疵があることによって他人に損害を生じたときは、その工作物の占有者は、被害者に対してその損害を賠償する責任を負う。ただし、占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしたときは、所有者がその損害を賠償しなければならない。

1項が極悪すぎる。これは、無過失責任となっている。無過失責任ってのは「問答無用で絶対に責任を取らなきゃいけない」ってこと。「問答無用で」ってのがすげーな。

 

つまり、この橋の所有者は、住人に通行する権利を止めることは出来ず、その上、橋がぶっ壊れて人が怪我したり、死んだりしたら、問答無用で全面的に責任を取らなきゃいけないということになる。

なんか、書いてて、橋の所有者がかわいそうになってきた。

唯一の救いが、民法212条。

f:id:Tar0suke_jp:20210323185521j:plain

橋の所有者は、橋の整備とかのために、住人に対し、「金払え」って言えるんだよね。ただ、金額の相場が幾らになるか。

「万が一、老朽化した橋が落ちて死者が出たら私の責任になる。住民が費用を負担しないと言うので封鎖しようとした」

これは分かる。でも封鎖は違法行為になるんだわ。橋の所有者は「償金の請求権者」なので、債権者なんだよね。だから、住民が金払わないんだったら、まずは民事調停か、不成立になるのなら、支払督促、本裁判っていう流れになるんだろうなあ。額が額なので、地裁で争う事になるだろうが・・・

 

これってさ、橋の所有者も、住民も青天の霹靂だよなあ。なんか、救いどころが無い。